学校でのいじめ
学校という閉鎖された空間で行われるいじめは、どんなものなのでしょう。先ほどいじめの種類でも紹介したいじめのパターン、これらのいじめはもちろんすべて、学校で行われているものです。ほとんどの場合、子供同士で行われるものですが、中には先生がいじめる側に加担する事や、先生がいじめられる側になってしまう事もあります。子供同士のいじめで特徴的なことは、最近どんどん、残酷化、残虐性が増しているということです。
最近増えてきた、インターネットを使ったいじめ、これはいじめる側の集団を簡単に大きく膨らませることができます。また、匿名性があればウソを言ってもばれないため、いじめる原因をでっちあげる事も簡単なことなのです。いじめの種類に、悪口を言ったり、悪口を触れ回ったりするというのがありますが、これが簡単にできるようになりました。メールや掲示板を使って、これまでよりも多くのいじめの集団を形成することができます。ネットを使っていじめるというのは、昔は匿名で個人の悪口を書き込む大人の犯罪でした。子供たちがまねをするようになったのです。
こうした背景には、いじめの加害者が成人であれば犯罪として起訴されるようないじめを、大人たちが「子供のすることだから」と犯罪行為にはならないようかばってきたことも原因です。学校という空間の中で処理されてしまうこともありますし、いじめる側の多数とその周辺の大人たちが「そんないじめはなかった」と証言し、いじめがあった事実が隠匿されてしまいます。